大切な人
- なるせゆうや
- 2020年7月18日
- 読了時間: 3分
【大切な人】
しばらくぶりに
高校時代からの親友から
連絡が来た。
彼と話しているうちに
色んなことを思い出した。
彼と一番、最後に会ったのは
2015年の夏。
彼は奥さんが
家を出て行ってしまったと
半ベソかいて
深夜に僕のところに来た。
高校時代から
彼の恋愛相談は
決まって僕だった。
あの頃と同じように、
夜中に外に腰かけて
夜空を眺めながら
僕らはゆっくり話し始めた。
朝になるまで
色んな話をした。
奥さんの話もだけど
会わなかった期間の
色んな話をした。
そんな5年前を
思い出しながら
ここ最近、色々考えていた。
結局、彼は
奥さんとは別れて
独り身になったけど
『高校時代のような
純粋な恋がしたい。』
と嘆いていた。
そんな彼を思い出しながら
色んなことを考えていた。
誰にでも
過去に大切な人は
いたと思う。
家族でも、
友達でも、
パートナーでも、
子供でも、
ペットでも、
僕にも大切な人はいた。
すごく大切に想って
今でもたまに想い出して
元気かな?って考えている。
僕らは過去に
誰かをとても大切に
思っていたのに
なぜ、いつの間に
その人を大切に
出来なくなるんだろう。
大切な人のはずなのに
なぜ、大切である事を忘れて
失ってはじめて
その大切さを
痛感するのだろう。
親友が奥さんと別れたことも
自分が大切な人を
大切にできなかった事も
色々、想い出して
そして考えていた。
人の気持ちは
どうしても移ろいでしまう。
大切なモノを
見えている時もあれば
見失ってしまう時も
もちろんある。
機嫌悪い時だってある。
そんなどうしようもない
人間の心だからこそ
『どうすれば大切な人を
いつまでも大切にできるのだろう?』
そう、考えていた。
『どうすれば大切な人を
いつまでも大切にできるのだろう?』
ずっとその言葉が
頭をぐるぐる巡っていた。
明確な答えが
見つかったわけじゃないけど
やっぱり、
以前から話していた事に
つながっている。
僕らは、
何かを追い始めると
今、持っている
幸せや当たり前を
見失ってしまう。
とくに僕の場合は
夢を追い始めるがゆえに
今、僕を支えてくれる人や
今ある幸せや
今ある大切なモノを
見失ってしまっていた。
遠くに輝く
星を追い始めると
今、手元にある温かいものを
忘れてしまう。
そうやって
夢という名の
光輝く星を追うと同時に
手物にある大切なモノを
いつも見失っていた。
そして、失ってはじめて
大切だったことを想い出す。
そして何やってたんだって
自分を責める。
いかんせん、
僕は極端な性格だから
星を追い始めると
手元にある大切なモノを見失い
手元にある大切なモノを
大切にしていると
星の存在も忘れてしまう。
これはきっと
両方見るものなのかも知れない。
手元にある大切なモノを
大切にしながら
星を見ては
ゆっくりと進み、
そして立ち止まっては
手元を見直して
そう生きていくと
良いのかなって思った。
少なくとも
僕の性格上、
そうありたいと思った。
『どうすれば大切な人を
いつまでも大切にできるのだろう?』
それはきっと
今ある幸せを忘れないこと。
それはきっと
今ある喜びを忘れないこと。
それはきっと
今あるモノを大切にすること。
それはきっと
今のすべてに感謝すること。
そうやって
今を見失わずにいることが
僕にとって大切な人を
いつまでも大切にするために
大切にしていきたいことだと思った。
いま僕は
昔より
家族を大切にするようになった。
いま僕は
昔より
友達を大切にするようになった。
パートナーはいないけど
きっと次にできたら
今まで以上に
誰よりも大切にして行きたいと思う。
もう、誰も傷つけたくないし
もう、誰も悲しませたくないし
いつまでも
みんなと
笑っていたいから。
大切な人。
大好きな人。
この先の未来に
いつまでも大切にできるかな。
分からないけど、
もう、見失いたくない。
分からないけど
ずっと大切にしていたい。
そういう想いが
今、この胸に
ホカホカと温かい何かが
宿っている気がする。
大切なモノを
いつまでも大切に、
見失わないように、
生きていきたいな。
読んでくれて、ありがとう。
出逢ってくれて、ありがとう。
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